しかしながら、物作りに関しては、「コンピュータによる設計、検証、工学技術を導入すれば完全だ」という考えは通用しません。最高の物作りには、高度に熟練した職人の｢手｣による技術が絶対不可欠です。コンピュータの活用は、長年の使用に耐えるラグジュアリーなアイテムを実現するための中核となるものではあり得ません。長年の使用に耐える本物を生み出す為には、ほとんどの工程において、100％手作業による物作りがどうしても必要なのです。例えば、ステッチ一つをとっても、手縫いの方がミシン縫いよりも仕上がりが美しく、耐久性も格段に優れます。メゾン タクヤの製品には、アングルステッチなど手縫いでしか出来ない技法も取り入れています。コバ磨きや各種パーツの組み立ても、全て手作業によるものなのです。